津波のあと、闇に沈む日本

Libération le 25 mars 2011リベラシオン 2011年3月25日

http://sciences.blogs.liberation.fr/home/2011/03/le-japon-dans-le-noir-depuis-le-tsunami.html


目を奪う光景だ。地震津波が引き起こした災害の規模を、これほどはっきりとつきつけてくるものはない。

NOAA[アメリカ海洋大気圏局]の衛星がとらえた、日本に灯る光の震災前と震災後の映像である。

日本全体で夜間の光が減少しているのは、数多くの発電所が停止したせいだ。原子力発電所はもとより、天然ガスや石炭による火力発電所地震津波による打撃をまぬがれなかった。

東北地方の、津波地震が直接襲いかかった地域の壊滅状況もはっきりとわかる。光点の数はこれほどまでに減り、その輝きはこれほどまでに小さくなってしまった。とりわけ[東北地方の]沿岸地帯は、ほとんど暗闇のなかに沈んでいるように見える。

最新の公式発表によれば、死者は1万人以上、行方不明者は1万7千人にのぼる(行方不明者とは、近親者からの届け出や行政の確認によって「行方不明」と認められた人々のことにすぎない)。その総数に「行方不明」と認定されてさえいない多くの人々の数を加えなければならない。とくに、最大で23メートルの高さに達した津波(福島第一、第二原発を襲ったのは14メートル)に呑まれた、もっとも被害の大きい地域の犠牲者を。この災厄がもたらしたのは、おそらく、少なく見積もっても3万人の死者、数万人の負傷者、50万人の避難者、破壊された家屋が数万戸、さらに鉄道、道路、橋、工場、学校・・・・・・。


Sylvestre Huet シルヴェストル・ユエ

(trad. SM)

参考:NOAAによる衛星画像(最新の映像)http://mapserver.ngdc.noaa.gov/cgi-bin/public/ms/mosaic/ut_night/viewer