まだ何百、何千もの遺体が収容されずにいる

Libération 01/04/2011 8h26
リベラシオン 2011年4月1日 8:26

http://www.liberation.frmonde/01012329244-japon-des-centaines-de-corps-n-ont-pas-encore-ete-ramasses


4月1日、日本とアメリカの数千人の兵士が、3週間前の津波で被災した東北地方の沿岸地域で大規模な遺体捜索を開始したと日本の防衛省が発表した。

4月1日付の報道によると、3月11日の地震津波の犠牲者のうち、約1000人もの遺体が、放射線量の高い福島[第一]原子力発電所周辺の立入禁止区域内にあるため、まだ収容されていない。

当局は当初、遺体を収容した上で、避難指示が出ている同原発の半径20キロ圏外に移す予定だった。しかし、この計画は見直されたと、共同通信は警察当局の話として報じた。

遺体は「死亡後に大量に被ばくした」と警察関係者は指摘した[注]。このため地元警察[=福島県警]は遺体の収容を断念している。
※注:参照元と思われる「20キロ圏に数百〜千の遺体か」(共同通信、2011年3月31日)の当該箇所は以下の通り。「27日には、原発から約5キロの福島県大熊町で見つかった遺体から高い放射線量を測定しており、警察関係者は「死亡後に放射性物質を浴びて被ばくした遺体もある」と指摘。」http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011033101000278.html


火葬による汚染のおそれ
遺体を現場で除染すればその後の遺体確認作業は難しくなる。しかし遺体をそのまま遺族に引き渡せば、火葬により放射性物質を含んだ煙が拡散するおそれがある、と共同通信は報じた。

日本政府は現在のところ、放射性物質を排出している原発から半径20キロ圏内にのみ避難を指示し、20〜30キロ圏内の住民には屋内退避か自主避難を勧告している。

同盟関係にある日米両国の部隊は航空機とヘリコプター計120機と艦艇計65隻を投入し、本州太平洋沿岸に壊滅的な被害をもたらした大津波後に行方不明となり、亡くなっているとみられる16,441人の捜索を行う。

「沿岸部を中心に、河口付近や水没地域を捜索する」と自衛隊(=日本軍の呼称)の担当者は述べた。

「この時期の海にさらわれた遺体は当初流されても、何週間か経つと水面に浮かび上がることが多い。そうした遺体の収容が目的だ」とこの担当者は付け加えた。讀賣新聞によれば日本兵17,000人と米兵7,000人が捜索活動を行う[注]
※注:参照元の「自衛隊と米軍連携、不明者を集中捜索…3県沿岸」(讀賣新聞、2011年4月1日)によれば「集中捜索には、自衛隊約18000人と米軍約7000人が参加する」とある。http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110331-OYT1T00729.htm

[以下略]


(trad. TH)


参考1:「市民、兵糧攻め的状況」南相馬市長、動画サイトで訴え(2011/4/1)http://www.asahi.com/national/update/0401/TKY201104010269.html

参考2: SOS from Mayor of Minami Soma City, next to the crippled Fukushima nuclear power plant, Japan(2011/3/24撮影、3/26掲載)
http://www.youtube.com/watch?v=70ZHQ--cK40