フクシマ、チェルノブイリと同じ事故評価レベルに


http://abonnes.lemonde.fr/japon/article/2011/04/12/tokyo-eleve-au-niveau-7-l-accident-nucleaire-dans-la-centrale-de-fukushima_1506185_1492975.html#ens_id=1493262


ル・モンド(AFPおよびロイターと共同)2011年4月12日14時更新LEMONDE.FR avec AFP et Reuters • Mis à jour le 12.04.11 | 14h0


日本の原子力安全・保安院は、4月12日火曜日、福島第一原発における事故の評価を、国際原子力事象評価尺度で最大のレベル7に引き上げた。これによって、フクシマの事故は、チェルノブイリの惨事と同じレベルの重大事故と見なされたことになる。

しかし保安院は同時に、事故発生当初からの放射性物質の放出は現在までのところ、1986年にウクライナ原子力発電所の惨事の後に測定されたものの10%にとどまると補足した。

「我々はチェルノブイリのような多数の人体の被ばくを経験してはおりません。福島では、水蒸気や煙の放出はありましたが、それはチェルノブイリにおける放出とは、規模においても、その性質においても異なっております」と保安院のスポークスマンは付け加えた。とはいえ同時に、日本の原子力行政当局は、「放射能漏れ」が「最終的にチェルノブイリ以上になる」ことを懸念してもいる。

状況の深刻さを物語るのは、微量のストロンチウム核分裂によって生ずる放射性の高い元素)がはじめて、原子力発電所付近の土壌と植物から発見されたことだ。


「深刻な事故」
原子力安全・保安院の責任者のひとりは、今回の事故の評価レベルの引き上げは「環境中で計測されたヨードとセシウムの量をもとに」なされたことを強調している。この責任者は「我々は状況を監視しつづけてまいります。今回のレベルは暫定的なものです」として、福島原発事故の評価がレベル7として確定されるかいなかは、後日、国際的な専門家の委員会によって決定されるであろうと付け足した。

これまで、保安院は事故をレベル5と評価してきた。この評価は「広範囲に影響を及ぼす事故」に相当する。しかし、フランスの原子力管理当局(IRSN)は、この事故をすでにレベル6、すなわち「大事故」にあたると見なしてきた。レベル7は最高のレベルにあたり、「深刻な事故」に相当する。これまで、この最大級の事故とされてきたのは、チェルノブイリの惨事だけであった。このレベルは「放射性物質の大量放出」が生じ、「健康と環境への多大な影響」を伴うことを意味する。


菅直人:状況は「徐々に安定しつつある」
この決定にもかかわらず、日本の首相、菅直人は、状況は「徐々に安定しつつあり」、放射能漏れは減少しつつあると述べて、不安を除くよう努めた。その発言と事故評価のレベル7への引き上げの矛盾について質問を受けた菅首相は、「我々は、時として高濃度のものとなった放射能の放出の範囲を見定めた上で、レベルの引き上げに踏み切った」と答えた。

さらに菅首相は、「政府は国民ひとりひとりの健康を第一に決断を下している」として、国民に「通常の生活に戻り」、今後は自粛に走るのをやめて消費するよう求めた。


[以下略]


(trad. KO)


参考1)福島第1原発:「チェルノブイリ超える」東電担当者が発言http://mainichi.jp/select/today/news/20110413k0000m040104000c.html?inb=fa
参考2)微量のストロンチウム、福島の土壌から検出
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110413-OYT1T00107.htm
参考3)ストロンチウムhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%81%E3%82%A6%E3%83%A0




告知: 原発いらん! 関西行動 
2011/4/16(土)
15:30〜 大阪・中之島公園 集会
16:10〜17:30 御堂筋デモ

www.jca.apc.org/mihama/annai/demo110416.pdf